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●大阪湾中枢港湾との関係
四国は関西圏に近く、大阪湾港の影響を強く受けてきた。平成10年春の明石海峡大橋の開通により、関西経済圏との一体化が進むことが見込まれる。従って、大阪湾中枢港湾との調整が重要な課題となってくるものと考えられる。
しかしながら、松山圏域は、大阪湾・北部九州の中枢港湾、中国地方の中核港湾との間には距離があり、海により隔てられている。したがって今後ともこれら地域とは陸上輸送網に加えてフェリーを含む内航航路が複合的に機能すると思われ、松山港が独自の背後圏を形成する可能性はむしろ高まると考えられる。
●定期航路を有する松山港
松山港においては既に、韓国・中国・台湾との航路を開設し、軌道に乗っている。地元企業の輸出入への活用等、その成果は徐々に現れつつある。四国地域においては外貿コンテナの取り扱いにおいて最大の実績を有する(平成8年見込み)。
これらの状況から、四国地域における中核的な国際貿易港として、松山港を整備していくことは、地域経済の発展に寄与するところ大である。
●西瀬戸各港との相乗効果
中国地方西部(広島・徳山下松・下関等)、九州東部地域(北九州・大分等)の経済的集積を有する地域と航路網によって結び付くことによって、単独では実現が困難な航路の開設等の効果が期待できるものと考えられる。これらとは集荷圏も重複していないため、四国地域に西瀬戸地域を加えた中核国際ポートとして松山港を整備していくことによって、西瀬戸地域の各港湾とも相乗効果が期待できる。

 

 

 

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